アパート経営の必須コストである共用部の電気代。
多くは月額1000円~2000円程度で影響は小さいです。ただ、棟数が増えると同様の契約を多数抱えることになり、まとめるとバカになりません。

そこで本稿では、共用灯のプラン選定最適化について検討します。

従量電灯A契約を知っていますか?

アパート共用灯は、従量電灯Bの10A~20Aで契約されていることがほとんどだと思います。
私が検討を始めたきっかけは、取得したアパートの中に「従量電灯A」という契約のものを発見したことです。

請求書をみると、契約容量は5Aです。従量電灯Bは10~60Aですから、最小の契約といえます。
このところ、私も物件にLED電灯の導入を進めており、5Aで十分だと思える物件が大部分を占めているため、「よし、検討してみよう」と検討をはじめました。

しかし、この「従量電灯A」契約、不思議なことに東京電力のウェブサイトにはほぼ掲載されていません。キーワード検索するとようやく関連する記載がみつかりました。

従量電灯Aで電気代が約200円下がるが投資が必要な場合もある

そこでカスタマーセンターに問い合わせましたところ、以下の事実が明らかになりました。

  • 従量電灯A契約(容量は5アンペア)は現在も存在しており、新規加入も可能
  • 従量電灯Bの10Aとのコスト差は月額200円(税込)程度(下図を参照。50kWhだと205円の差。再エネ賦課金や燃料費調整は無視しています。)
  • ただし、数万円の電気工事をオーナー負担で行わねばならない

総合的に考えると、私としては、「新規投資が不要ならば活用すべき」という結論に至りました。

  • 既に従量電灯Aの契約があるなら、継続するのがベスト
  • 新規に従量電灯Aを導入しても投資効率が悪いため、従量電灯Bの10Aがベスト

スマートメーター設置でブレーカー落ちが怖くなくなる

この際、旧来型の電力計が古くなっている場合はスマートメーターに交換されます。

スマートメーター設置後は、仮にブレーカーが連続して落ちる場合も電力会社に連絡すれば局内操作で容量変更でき、「ずっと電気がつかないまま」になるリスクはなくなりました。

なお、東京電力のFAQ[リンク]によると、スマートメーターへの交換は利用者側の希望だけではダメで、一定の条件を満たす必要があるとのことです。

Q. スマートメーターは希望をすれば優先的に取り替えてもらえるのですか?

A.従来のメーターの検定有効期間満了に伴う定期的な取替、新築等にあわせての設置、電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)のご利用申込みをいただいたお客さまへの設置を基本としておりますが、平成28年1月からは、電力小売全面自由化(平成28年4月開始)に伴い、電気の供給者変更(契約切替)のお申込みをいただいたお客さまへの設置を開始しております。
上記以外で、お客さまが設置をご希望された場合にはお応えしておりませんので、ご了承下さい。

私の事例

今回の私のケースは、15Aの契約が複数ありましたので、10Aに引下げました。

ディスクが回るタイプの電力計と古びたアンペアブレーカーの組み合わせでしたが、、、

スマートメーターが導入され、アンペアブレーカーが撤去されてダミーの中継器が挿入されました。


微妙に経営改善です。