
総評
スルガ銀行は、静岡県に本店を構える第二地銀です。
税法上の耐用年数にこだわらずに長期融資をしてくれて、かつ審査スピードが非常に早くサラリーマン投資家にとって非常に使い勝手の良い金融機関でした。
2018年にシェアハウスへの融資審査プロセスに法令違反が発覚し、2018年5月15日、与信資料に改ざんがあったことを認めました。2018年3月末時点でシェアハウス案件の融資を受けている家主は1,258人、融資残高は約2,036億円と発表しました。
この結果、2018年10月5日、金融庁から新規の投資用不動産融資を6ヶ月間停止する行政処分を受け、収益物件への融資はストップしてしまいました。
融資方針
融資対象者
会社員の個人のみを対象に融資をしていました。
融資対象物件
立地は一都三県(東京・埼玉・神奈川・千葉)の物件が好まれましたが、比較的柔軟にエリアを検討してくれました。
2010年頃には木造にも融資をしていたようですが、直近では鉄骨またはRCに融資していました。
融資額の上限
積算評価の評価が他行ほど厳しくありませんでした。物件価格のほぼ全額を融資する事例が多かったようです。
融資年数
税法上の耐用年数を超過した建物であっても、最大30年間の融資を出していました。
金利水準
原則として4.5%です。ただし、一部では返済実績等を勘案して金利引き下げが行われる場合もあるようです。
取引先あたりの融資総額
取引先あたりの融資上限額は明確に公表されていませんでしたが、年収の20倍などと噂されていました。
留意点
コンプライアンス問題の発覚後は融資をストップしてしまいましたので、ほとぼりが冷めるまではアプローチしても無駄だと思われます。情勢が変わって融資を再開する日が近日中に来るのか、気になるところです。