あなたは念願のアパート・マンション物件を購入することができました。おめでとうございます!
さて、あなたは管理会社を変えるべきでしょうか、それとも継続すべきでしょうか。変える場合には、いつ変えるべきでしょうか。
管理会社は当面継続するのが良い
私の結論は、「原則として、管理会社は最初は変えず、もし不都合があればしばらくしてから変える」というものです。
物件購入と同時に管理会社を変えてもさほど実害はないとは思います。しかし、「売買後には管理契約を解除します」という前提ですと、従来の管理会社が引き継ぎ業務にかける熱意がどうしても下がってしまうと思うのです。「ひょっとしたら、大事な情報が埋もれてしまうのではないか」と心配なので、私は上記の方法をとっています。
管理を失う立場に立ってみますと、物件引き渡しの時に書類を揃える時に、どうしても気合が抜けてしまうと思うのです。もちろん、正論を言えば、管理の有無に関わらず誠実にやるべきなのですが。
既存管理会社と仲介会社のせめぎあい
賃貸管理の業務は、不動産会社としてはなんとしてもほしい業務です。以下のように多様な収益が発生するためです。
- 管理委託報酬として、賃料収入の3~5%
- 賃貸契約獲得に伴う仲介手数料および入居促進費(いわゆるAD)
- 賃貸契約獲得時に入居者が加入する保険会社・保証会社からの手数料
- 契約更新に伴う更新手数料
- リフォーム発生時の手間賃
- 物件売却時の仲介手数料として、通常は取引価格の3%程度(最も大きな収益となります)
そういうわけで、売り物件の販売図面に「管理会社引き継ぎ必須」と記載されていることがありますし、仲介会社が「ウチで管理やらせてください!」と言ってくるのです。
但し、すぐ変更したほうがよい場合もある
ですが、非常に空室が多く客付け能力に不安がある場合や、管理会社のコミュニケーションに不安がある場合(インターネットを利用できない、電話にろくに出ないなど)には、すぐに変更したほうがよい場合もありますので、状況に応じて判断するとよいと思います。